70613-0013 - Japanese Fishmongers, 1890s

1890年代
鮮魚店

撮影者 撮影者未詳
発行元 J B Millet Company
メディア 鶏卵紙
時代 明治
場所 屋外
写真番号 70613-0013
注文 デジタルデータ
著者
翻訳者

鮮魚店の店頭で休憩している2人の若い店員。魚は日本人にとって大切な食品で、店頭だけでなく「振り売り」と呼ばれる行商人があり、天秤棒にぶら下げた桶に魚を入れて担ぎ、売り歩いた。

冷蔵庫が普及する前は、魚の鮮度を保つために水を充たした桶や容器で生かしておくことが多かった。写真の右側に桶が実際に写っている。濡れているように見えるが、魚を生かしておくために使っていたのかどうかは確かではない。

明治時代以降、日本の近代化が始まると漁業もそれに倣い、日本経済や食糧供給の分野で果たす役割が益々大きくなった。

日露戦争後のポーツマス講和条約で、日本はシベリア沿岸の海域で大きな漁業権を得たが、これはその後更に拡大した。1

1930年代の後半になると、この海域での漁獲量は日本の漁獲量全体の4分の1を占めるまでになった。その頃には、1920年代に始まった遠洋漁業の役割も大きくなっていた。当時漁業に従事しているのは150万人、年間漁獲量は4億円に達した。2

これは食料の多くを輸入に頼っている現在では、想像できないかも知れないが、当時日本は水産物の生産では世界をリードしていた。3

漁業の重要性が増すにつれて、魚の鮮度を保つ方法も進んだ。1930年代、日本国有鉄道(国鉄)は生きた魚を輸送する専用の貨車まで持っていた。4

1930年代の国鉄活魚専用貨車
1930年代の国鉄活魚専用貨車

魚を生きたままで届ける習慣は、今も続いている。水槽を持っている料理屋は多いし、水を一杯にした水槽を備えた特殊な配送トラックがあって全国に魚を届けている。

このように複雑な物流システムが日本で発達したのは、驚くべきことではない。アイスランドと並んで、日本は世界最大の魚消費国で、現在日本人は年間平均一人当たり70キロの魚を食べている。5

この写真は、F. ブリンクリー海軍大佐が編集した「Japan, Described and Illustrated by the Japanese」の中で取り上げられている。.6

この本の写真は玉村康三郎(1856~1923?)の手許にあったものだが、撮影者は不詳。

脚注

1 東京大学東洋文化研究所、ポーツマス条約:第十條。2008年2月23日検索

2 Global Financial Data, Japan Yen (Sample Data): July 31, 1862-February 21, 2008. 2008年2月23日検索

3 Nagaharu, Yasuo (Apr. 26, 1939). The North Ocean Fishery in Japan’s Economic Life, Far Eastern Survey, Vol. 8, No. 9: 106-108

4 1933. Live-fish vans for Japanese Rys, The Locomotive, Magazine and Railway Carriage and Wagon Review: 182

5 Nishimura, Masashi (August 2007). Nutritional Advantage of Fish Diet Highlighted in FY2006 Fisheries White Paper (pdf), 「英文ニュースレター「漁火」55号」 大日本水産会:1

6 Captain Brinkley, Frank (1897). Japan, Described and Illustrated by the Japanese, Shogun Edition. J B Millet Company.

公開:
編集:

引用文献

ドゥイツ・キエルト()1890年代・鮮魚店、オールド・フォト・ジャパン。2022年05月27日参照。(https://www.oldphotojapan.com/photos/92/sengyoten)

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