唐傘で雨を避けながら、京都嵐山の渡月橋を渡っている、二人の着物姿の女性。
橋の反対側の端の向こうに見える山々の一部は霧に隠れていて、神秘的と言っても好い感じがする。この橋にこのような詩的な名がつけられたのは、亀山天皇(1249~1305)がこの橋は月に向って伸びているようだと言ったのに由来する。
この素晴しい、ロマンチックな渡月橋の写真を撮ったのは、神戸近郊に住んでいた写真家の高木庭次郎。高木庭次郎は、玉村康三郎の玉村写真店の神戸支店を一年間ほど経営して、1914年にこれを買取った。彼の会社は玉村の名前を使っていたが、1914年に自分の名前に変更した(T. Takagi)。高木庭次郎は、少なくとも1920年代初めまでこの写真店を続けており、特に有名だったのは、素晴しいガラスのスライドや、日本の日常生活の特定のテーマに絞った、手で色づけしたコロタイプ書籍。1
これより前の渡月橋の眺めと橋の歴史については、「1880年代の嵐山 • 渡月橋」を見て欲しい。
脚注
1 Bennett, Terry (2006). Old Japanese Photographs: Collectors’ Data Guide. Bernard Quaritch Ltd., 292. ISBN 0-9550852-4-1
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引用文献
ドゥイツ・キエルト()1910年代の嵐山・渡月橋、オールド・フォト・ジャパン。2023年02月07日参照。(https://www.oldphotojapan.com/photos/363/togetsukyo-jp)
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写真番号:80131-0001
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